ネコが轢かれていました。

 今日、出勤途中の道路上で、車を走らせていたら、私の走行車線のど真ん中に、灰色のネコが轢かれていた。まだ生きていた。

 

 なんか、体は動かせなかったのだが、顔が多少動いていた。

 

 う~ん、前も、進路上にネコが倒れており、その時は確実に即死していた。その時は、安全な所に停めて、猫を路肩までティッシュでしっぽを包んで持って行った。あとは、近所の誰かが保健所に死体の掃除の電話をしてくれるであろう。そこまでは出来ないから。

 

 で、その後にも、どこかでネコが轢かれていたが、その時は、時間が無かったのと、安全に車を停められる場所が無かったので、そのまま素通りした。

 

 う~ん、でも、今回は、とても狭い道の、こっちの進路上の道路のど真ん中に倒れており、まだ生きていたからなぁ。他に誰も何もやろうとしていなかったしなぁ。という訳で、そこを通り過ぎるのに、対向車線にはみ出なければならなかったので、時間が掛かった。

 

 その後、直ぐ左にあった狭い道に入っていった。それで、暫く進んだら、まあ、安全に停車しておけるスペースがあったので、そこに停めて、急いで、その現場に向かいました。

 

 まだ生きていた。でも、口からは出血していた。まあ、汚いけど、しょうがない。素手で抱っこ、というか、抱え込むというのではなく、両手で掴んで前方で維持しながら、車の方に向かいました。

 

 その道路の路肩に寄せるということは、今回はしなかった。というのも、そこは、歩道もなく、路肩もとても狭く、けっこう頻繁に自転車や原チャリも通る道なのである。故に、もしも道路脇、つまり他人の家の塀の直ぐ脇の地面にネコがいたら、しかもうっすらと、まだ生きているネコを瞬時に発見したとしたら、原チャリとか自転車の人は、びっくりして、車道方面に緊急で避けるかもしれない。

 

 そうしたら、たまたま、後ろから来ていた車と接触して大事故になるかもしれないし、その車が反対車線に寄せた勢いで、対向車と激突するかもしれないし。そのせいで、二つの車線を通る車で複数台が絡む事故に発展するかもしれないし。

 

 そうなったら、俺はとてつもなく責任を感じてしまう。故に、それは危険だと判断した。なので、車でその左から侵入した道を通って行った途上に、ほんの少しの、道路に面した竹やぶのスペースを発見したので、そこに寝かせておいた。

 

 う~ん、もう、無理でしょう。全身骨折だろうし、内臓も破裂しているだろうし。つーか、獣医に見せに行く時間的な余裕など無いし、そもそも、金が無い。動物の場合、10割負担だからな。まあ、3割負担であったとしても、支払えないけどさ。

 

 それ以前に、もう絶対に助からないであろう。あとは死を待つだけの状態であった。これは仕方がない。私の責任ではない。

 

 まあ、乳首が発達していたので、雌猫であろう。もしかしたら、どこかに子猫がいたのかもしれないが、そんなのは知らない。

 

 あとは、そこの近所の誰かが、その猫が死亡後、保健所に通報して、死体を持って行ってもらうように要請するであろう。

 

 帰り道は、そこには寄らなかった。だって、反対車線から入る道だし、そこ、とてつもなく狭い道だから。もしもそのタイミングで対向車が来たら、一々バックせねばならなくなるから。軽自動車一台分でほぼギリギリの幅しかない道だったからな。

 

 一応、猫をその場所に置いた後、車に積んでおいた2リットルのペットボトルで手を清めたけどさ。まあ、時間は、事務所に辿り着いたのは、その猫の対処のせいで、本当にギリギリであった。もしもこれで遅刻していたら、一分でも遅刻したら当日の出勤は認めない方針らしいので、猫のせいで、今日の日当が無くなるところであった。

 

 でも、間に合ったから良かった。

 

 う~ん、車でその場を立ち去る時に、猫の方を見たら、こっちをじっと見ていた。目を見開いて、じっと見ていた。

 

 う~ん、でも、ドラゴンクエストの回復呪文なんて唱えられないので、どうすることも出来ませんね。そのまま、その猫には、そこで死ぬしか道は無いであろう。

 

 それはしょうがないことだ。俺が出来たのは、あくまでも、その猫のせいで、事故が発生しないようにすることだけだ。

 

 つーか、本当に、こういう時って、みんな、ドライバー達は、避けるだけで、その場で処理しようと全然しないような奴らばかりだよなぁ。

 

 自分がその現場を通って、その猫のせいで危険なのだったら、後の通行車の為にも、多少は己でどうにかしてあげるという、私のような気概の持ち主は、全然いませんね。

 

 まあ、俺が奇特なだけなのかもしれないな。